祖母が亡くなったと実家から電話があった。93歳、この十五年は施設で寝たきりだった。実家の姉によると、祖母の長くまとめられた髪は世話がし易いようにショートカットにされていた。そうゆう話しを聞くと、私は祖母の最後の姿を見なくて良かったと思う。私の中の祖母はまとめ髪に和服姿のおばあちゃんだから。こうやって海外に住んでいると人の死に目に会えないのが寂しい。

施設に入った祖母を長男のお嫁さんが、長男が亡くなった後でも世話をし続けてくれたことが、なんて有り難いことなんだろうと思う。姑の苦労を知らない母はそのことについて特に感謝の気持ちは無いみたいだ。お香典をたっぷりはずめばいいってもんじゃないよな。

祖母の死を思うと私は悲しさより虚しさで一杯だ。人生って最後はなんて解らないものなんだろう。昔ながらの健康な食事と達者で働き者の祖母さえ痴呆症になってしまうのだから。

私の人生最後はアメリカなんだろうな。なぁんか嫌だなぁとぼんやり思う。

夫が、「おばあちゃんは亡くなったら何処へ行くと思う?」と私に質問してきた。

私は「お墓」と答えた。

夫「違うよ、天国だよ」

嗚呼〜。そうゆう場所もあったのね。



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唯

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