取り越し苦労

夫は前学期の成績を受け取って来た。結果は本人が心配してた程、悪くもなく結構良かったのだ。成績が心配で落第して退学になったら、今学期の学費が無駄になるから、支払う前に退学するとか言い出して大変だった。

夫は続けざまに学校の友達に電話をかけまくり、成績の報告をし合っていた。私が「相談した叔母夫婦にも電話したら喜ぶんじゃない？」と勧めたら、どうでもいい感じで、「しなくていい」なんて言っている。

あーやだね。こうやって困った時だけ頼る奴。人を掃き溜めみたいに利用している感じではないか。

電話しろと言っても、知らん振りしているから、「この前、マッサージしに行った時、叔母さんは貴方の学校はどうしているか心配してたよ」と言ったら、電話を掛け始めた。叔父さんが出たみたいで叔父さんに報告して楽しく話していた。電話を切ってから「叔父さんも喜んでくれて電話して良かった」と私に教えてくれた。

その叔母さん夫婦は、明日から南の島へクルーズの旅に出る。雪が積もっているこの街から脱出するのだ。実に羨ましい。

叔母夫婦の子供達も大きくなったので、いつも夫婦で旅行や食べ歩きを楽しんでいる。定年した夫婦なら分かるけど、まだ四十代なんだよね。早く子供を産むとこうゆう特典があるんだ。まぁ、私達夫婦には今更だけど。

しかし、叔母夫婦は、高校三年生の娘を一人残して行くのが気がかりなのだ。彼女は気分はもう卒業なので親がいない時に無断欠席しないだろうか。女の子だけで家で集まるのは良いが、男の子も一緒に家でパーティーをして欲しく無い約束を破るだろうか。心配は尽きないらしい。叔父さんは夫に、私達夫婦に週末泊りに来てと頼んだそうだが、夫は週末はバイトがあるからと断わった。

夫の言い分は、従姉妹はもう18歳なんだから、自分で責任を持てる年齢でそんなベビーシッターみたいなことをするのは従姉妹に対して失礼だと言う。そう言われてみれば確かに。あなたも善いこと言うじゃん。

親の心配も分かるし、子供の気持ちも分かるし、複雑な気分。で結局、日曜日に義理姉の家に行くので、その途中に立ち寄ることになった。それを夫が叔父さんに追って伝えたら、娘はバイトで昼間は居ないから、犬を裏庭に出してトイレタイムしてあげてと、お使いを頼まれてた。なんじゃ、それ。

はぁ〜。まっどうでもいいけどさ。普段お世話になっているからこれくらいはお安い御用ですわ。

成績が良くてご機嫌な夫は、夕飯は外で食べようと言い出したので、そうすることにした。何が食べたいの？と聞くと「レストランのチーズバーガー」だそうです。今日、レストランでわざわざチーズバーガーを食べなくてもと言うと、レストランの方が美味しいんだそうだ。