築300年の家

2004年7月2日 日常
夫と二人で、日本庭園とアメリカのhistorical houseを見学して来た。

日本庭園はなかなか美しく出来ていた。池には蓮の花が咲いていて、鯉が泳いでいて風情があって良い。日本を離れてみると、こうゆう日本的なものに心が動かせられる。

受け付けで日本の民芸品やおもちゃが売ってあり、見学に来たアメリカ人の子供達がこぞって買っていた。竹コプターじゃなくて、なんだっけ竹飛行機だ。竹飛行機を買っている子供がいた。飛ばし方を知っているのかな?あと紙風船も買っていた。あっ違う、竹とんぼだった。

その後、アメリカのhistorical houseを見に行った。築三百年。当時のお金持ちが住んでいた家で、家具も当時のまま展示されていた。ガイドの女性が丁寧に説明してくれて、とても興味深い話しを沢山話してくれた。

当時は、キッチンでキッチン用の大きい暖炉で食事を作っていたが、女性の長くて広がったスカートは引火しやすく、多くの女性がそれで亡くなったそうだ。恐ろしい。

この家は全て当時のままと言っていたので、床に焦げた後が無いのを見て、このキッチンで引火して亡くなった人はいないみたいですねと言ったら、ガイドの女性は苦笑してた。言い方がグロかったみたい。

奥さんが亡くなると、すぐにご主人は再婚して、一生に何度も死別で再婚する男性は珍しくなかったらしい。

トースターもあって、パンを挟んだ鉄の器具が暖炉の中をクルクル回転するようになっていた。

ベッドの上にフレームが有り、そこにレースのカーテンが引いてあるのは今でもお洒落なインテリアであるが、そのオリジナルは蚊帳だったのを知った。当時は網戸が無かったからだそうだ。日本と同じだ。

当時この地域では、部屋にクローゼットを取り付けると、「クローゼット税」を払わなくてはいけないそうだ。(こじ付けのような税金!)この家のベッドルームには沢山クローゼットがあったので、お金持ちだった様子が分る。

釘も接着剤も使わないで作った椅子は今でも丈夫だそうだ。昔の職人さんが丹精込めて作ったからだろう。家具は全部、高級素材のマホガニーの木で作られてあった。

バスルームの中央に鉄で出来た「たらい」があり、そこでスポンジを使って行水する。このたらいが本当に小さい。

外にトイレがあるが、簡易トイレもベッドルームにあり、それが普通の木の椅子に中央が丸く穴があいた物だった。その汚物を処理する方が面倒臭いから外に行った方がいいかもと主婦の気持になって思ってしまう。

屋根裏は使用人の部屋だった。使用人がいたってことは、あの簡易トイレの始末はきっと使用人が処理したんだろうな。外に行けよと思ったり。

子供のおもちゃのティーセットや、人形のゆりかごを見ると、生活感が出て、妙にすっきりした家の中は、まるで夜逃げした後の様にも見える。ここで子供達が走り回っていたんだろうな。

この家は代々家族で受け継がれて来たのだが、1920年代に当時の末裔の子供二人が一生独身で子供がいなかった為、市に寄付したそうだ。なので、家は1920年以降、改築されずに当時のまま残されたそうだ。

この地域では築100年以上の家は珍しくない。しかし、人が住み続けると、その時代にあったモデルに何度も改築され、100年前の面影は無くなる。

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唯

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